発行すること自体が
目的になりがち
「たくさんの時間と労力を費やしている割に、社内からの反響が少ない……」
「ちゃんと読まれているのか、社員のために役立っているのかわからない……」
「果たして、このまま発行をつづけることに意味があるのか……」
長きにわたり社内報を発行してきた会社ほど、担当者が「企画のマンネリ」に悩んでいることが多く、その不安や焦りが、ますます担当者にとって意欲の低下を招いているようです。
こういった会社では、社内報を発行することがルーチンになってしまっていて、発行目的が不明瞭に。
そのため、編集方針やコンセプトがあいまいで、企画の切り口もその場しのぎのものになりがちです。
かつては、あらゆる情報を一冊に盛り込む社内報が主流でした。ところが、インターネットを中心に、紙媒体以外にも情報を得る手段が倍増した昨今、ありきたりな社内報は読まれにくくなっています。
目的とコンテンツの
絞り込みがカギ
そもそも、社内報を発行する目的、コンテンツにはどんなものがあるのでしょうか?
一般的には主に、4つの目的と、これを具体化する4つのコンテンツが挙げられます。
ただし、これらをすべて網羅する必要はなく、自社における優先順位の高い組織課題に応じて、不要なものを思い切ってそぎ落とし、絞り込むほうが読者の関心を引き寄せることができます。
情報量が実質無限で、過去の記事などアーカイブを保存できて検索しやすい「イントラネット」は、幅広いコンテンツを、まんべんなく網羅的に掲載するのに適しています。
一方、誌面やページ数に限りがあり、毎号一冊で完結する「紙の社内報」は、一貫した目的に対して各号で企画の切り口を変えることで、メッセージ性の高いメディアとなります。
■発行目的一覧
情報共有
- 会社の現況や経営計画
- 関連業界の動向・トレンド
- 新たな取り組みやニュース・トピック
- 人事・財務など社内情報
組織活性化
- 事業部・部署間の理解や連携
- 意識改革・モチベーション向上
- 教育・研修の機会提供や成果
- 社員表彰・資格取得・業務提案
信条
行動指針
- コンプライアンスの理解
- 企業倫理の確認と徹底
- リスク管理やBCP
- ESG関連の知識
浸透
周知
- 理念・ビジョン・価値観の共有
- 企業文化や社風の醸成
- ロイヤリティの向上
- 役職員同士の興味・関心
■一般的なコンテンツの領域
[例]コンテンツのすみわけ
紙の社内報、Web社内報(イントラネット)
メディアを活用する非同期型コミュニケーションには、大きく分けて2つの種類があり、アナログでは「紙の社内報」、デジタルでは「Web社内報(イントラネット)」が代表的です。
「社内報を改訂したいのですが、紙とWebとどちらがいいでしょうか?」
そんな質問をいただくことが多いのですが、この質問に正解はありません。 両者にはそれぞれメリットとデメリットがあるため、「紙とWebの併用」が望ましいといえます。
その理由として、メディアにはそれぞれに特性、つまり長所と短所があるからです。
Web社内報の利点は、掲載できる情報量に限界がなく、アップデート後の加筆や訂正も自由。
また、緊急で知らせたい情報は、随時、スピーディーに更新することができます。
一方、デメリットとして、ユーザーが積極的に訪問し、情報を取得しに行かなければなりません。
紙の社内報は、1号当たりの情報量が限られていて、過去の記事をその場で読むこともできません。
しかし、最大の利点は、実体があるため読者が情報に「価値」を感じやすいこと。
また、企業が社員に対して、能動的かつ直接働きかけることができるという利点もあります。
メディアの特性を理解しながら、それぞれの場で、どのような情報を、どんなタイミングで発信すべきか。
社内報で組織強化を図るうえで、メディアの検討はとても重要です。
年間企画会議のススメ
社内報は定期刊行誌のため、担当者は毎号の打ち合わせで、企画のネタに頭を悩ますことが多いはず。
加えて、毎月・隔月など短いスパンで発行する場合、完成して一息つく暇もなく次号の準備となり、これでは、いい企画は生まれにくいと思います。そこで、おすすめするのが「年間企画会議」です。
年初や期初に、一年間の出来事を想定しておくことで、各号のテーマについて考える時間を確保でき、スケジュールどおりの進行管理が可能になり、担当者の業務も効率化できます。
もちろん、緊急に持ち上がったテーマを優先しなければならないときもありますが、その時はその時。
年間企画にとらわれ過ぎず、臨機応変に調整・変更すれば問題はありません。
私たちアドバンドでは、一年間のフィードバックと次年度の企画アイデアを持ち寄る場を設定し、ディスカッションして率直な意見交換をしながら、社内報の品質向上を支援しています。
社内報の関連記事を執筆中!
アドバンドは、経団連事業サービス社内広報センターが発行する会員情報誌「コミュニケーション・シード」において、「マンネリ・レスキュー」という連載記事を執筆。社員が読みたくなる企画や表現を考えるヒントをお伝えしています。ぜひ参考にしてみてください。
まずは資料請求
冊子のみどころ
社内報の戦略づくりに最適!
ゼロベースで考えるヒントに
発行目的やコンセプトを、社内でイチから考えるのはむずかしいものです。数多くの社内報の発刊やリニューアルに関わってきたことで得た知見から、社内報担当者にとって役立つアイデアが満載です。
制作のポイントが一目瞭然
構成や企画で困ったときに
社内報の発行目的から、用途や活用方法、仕様・体裁、企画・デザイン、効率的な制作フローの秘訣まで、幅広い知識を習得できます。最新のトレンドも掲載し、困ったときに役立つ一冊です。
コンテンツ
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はじめに
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第1章
組織の再定義とは
機能的価値だけでなく情緒的価値を向上
自社らしさとコーポレート・アイデンティティ(CI)
大切な人的資本、従業員へのCIの浸透
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第2章
「自社らしさ」の定義
CI構築
自社らしい「考え方」の定義
自社らしい「言動」と「見た目」の定義
進め方
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第3章
「自社らしさ」の浸透
施策の全体像
クレドブック
企画・編集・制作フロー
社内広報
紙とウェブのすみ分けと企画のヒント
紙の社内報を発行する効果
周年事業
成功のポイント
進め方のフレームワーク
社史/周年記念誌① 概要
社史/周年記念誌② 企画・構成
社史/周年記念誌③ 歴史の編さん
社史/周年記念誌④ デザインとメディア
リクルーティング
採用のトレンドと課題
新卒採用と中途採用の戦略
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アドバンドとは