個人株主の心理・
行動など属性を知る
株主通信について考えるとき、読者となる個人株主についてイメージし、理解を深める必要があります。
まず、機関投資家とのちがいは、投資の理由が“気まぐれ”であること。
「株価の上昇によるキャピタルゲインをねらう」「堅実経営の優良企業に投資して配当金がほしい」 という人もいれば、意外に「その会社の商品が好きだから投資してみた」という人も少なくありません。
また、機関投資家とくらべると、積極的な情報収集を好まないことも特徴です。
株を買おうか迷っているときは、業界の動向やビジネスモデル、財務情報を調べることもあるでしょうが、いざ株主になった後、投資した企業の動きをフォローする機会はどんどん減ってきます。
ましてや複数の企業に投資している人がいため、1つの企業への関心はそう高くないと考えるべきです。
読まれにくいのに
発行すべき理由
ほとんどの上場企業は年1~2回、決議通知や招集通知に同封し、株主通信を郵送しています。
日本企業の決算期は3月に集中していること、通知は長3封筒の統一規格が多いことから、個人株主は同じ時期に、同じような形状の株主通信を目にすることになります。
そのため、よほど工夫を凝らしたユニークなものでなければ、読みたくなるとは考えにくいです。
また、インターネットの普及により、IR活動はWebサイトでの情報開示が中心になりました。
投資を検討したい個人が、積極的に投資先の情報を収集したい場合には、とても便利です。
しかし、Webサイトへのアクセス数は、訪問するかどうかをユーザーの意思に依存するため、投資した後に関心が薄れた個人株主に、何度もひんぱんに閲覧してもらうことは期待できません。
一方、定期的に郵送することができる株主通信なら、接点を持ちつづけることが可能。
長期投資をうながし、安定株主の維持を後押しするため、発行を継続することは大きな意味があります。
知的好奇心に訴える
企画力と表現力
株主通信は統合報告書とちがって、フレームワークやガイドラインもなく、本来は自由度の高いツール。
にもかかわらず、財務情報、会社概要、CEOメッセージなど網羅的に情報を並べたものがほとんどです。
そのため、自社のオリジナリティが十分に発揮されておらず、これが読まれにくくなっている原因です。
発行回数やページ数が限られている株主通信だからこそ、もっと“あそび心”があってもいいと思います。
網羅的な情報はコーポレートサイトに任せるとして、むしろ偏った企画を盛り込んではいかがでしょうか。
ヒット商品の開発秘話、SDGsほか地域社会への貢献、世の中のトレンドと事業との関連性など、個人株主の生活に関わる出来事にスポットを当てることで、共感を誘うことができるかも知れません。
また、決議通知の封筒を開けるとき、冊子のページをめくったときの第一印象も大切です。 パッと見た印象や目を引くキャッチコピーは、読者が読みたくなるのに十分な動機づけにがります。
株主通信は、もっと自由でいい─。
私たちアドバンドが支援するスタイルは、読者である個人株主の満足を優先することにあります。
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冊子のみどころ
個性と存在感を際立たせる
そんな一冊のヒントがわかる
「読まれにくい」ツールであることを前提に、どうすれば読者の目を引く株主通信を発行できるか。上場企業としての品位を保ちながら、思い切った企画・表現を盛り込むためのポイントを解説します。
コンテンツ
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はじめに
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第1章
IRの方針 編
IRとは
IR担当者の困りごと①
IR担当者の困りごと②
IR担当者の困りごと③
IRツールの整理
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第2章
IRツール 編
コーポレートサイト
企画・構成のポイント
統合報告書
サステナビリティの歴史
SDGsの基本
発行への2つのフェーズ
明文化①
明文化②
明文化③
明文化④
具現化①
具現化②
具現化③
アドバンドからのご提案
株主通信
読まれる株主通信とは
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