記念誌、動画、パネルの制作を通して
80周年式典を盛大にサポート

記念誌は、自社の歴史や創業者のDNAを社員と共有し、未来へ進むための足並みをそろえるツール。社員やその家族が読めばロイヤリティの向上に。お客様や取引先に配布すれば、営業のきっかけづくりに役立ちます。もちろん就活生に対して、自社の魅力を訴求することも可能です。しかし、社内に制作経験がある社員が少なく、掲載する内容やデザインについて、お悩みのご担当者様も多いのではないでしょうか。そこで今回は、当社に80周年記念式典で利用する記念誌、動画、パネルの制作をご発注いただいた、株式会社メモリアルアートの大野屋の平井様にご登場いただき、制作を担当した当社の石井、落合がお話を伺いました。

歴史を伝えながらも、親しみを感じさせる
「読まれる記念誌」の制作を検討



落合 はじめに、今回の記念誌作成の背景をお聞かせください。

平井 前回、記念誌を作成したのが50周年のときでした。それから30年が経ち、その間の出来事や事業について知る社員の多くが、定年退職してしまいました。このままでは、事業の変遷や歴史を伝えられない。そこで、80周年記念式典が行われる節目の年に、記念誌を作成することになりました。

石井 会社の軌跡を伝えるためだったのですね。制作会社を探すなか、どうやって当社にたどり着いたのですか?

平井 インターネットで「おしゃれな記念誌」と検索し、ホームページを見つけました。葬祭業界の企業はどうしても、「堅い」「重苦しい」という印象を持たれがち。そのため、イメージを払拭できる冊子にしたいという思いがありました。また、50周年の記念誌は約400ページある歴史書のような体裁で、読むのにハードルが高い内容でした。「配布して終わりでなく、しっかりと読まれる記念誌にしたい」という思いを叶えてくれそうだと考え、アドバンドさんにお問い合わせしました。

落合 前回のような格式ばったものではなく、親しみが持てる記念誌にしたいとおっしゃっていましたね。当社も葬祭業のクライアントは初めてで、正直、“カタい会社”という印象を持っていました。しかし、実際にお会いしてお話を聞いてみると、業界初の取り組みを率先して行うなど、むしろイメージを変えようとしている会社だと分かり、驚きました。

平井 「墓石を売っている、石みたいに“カタい会社”だと思った」とよく言われます(笑)私のアドバンドさんへの第一印象は、“若い会社“でした。固定概念にとらわれず、新鮮な提案をしてくれそうだと感じたことを覚えています。


クリエイターと直接やり取りができ、
一緒に作り上げているという初めての感覚



石井 提案の際は、大野屋様が期待する「読まれる記念誌」という方針を意識しました。歴史を丁寧に伝えつつも、イラストや図、いきいきと活躍する社員の写真を掲載し、親しみやすい工夫を。また、常に新しいことに挑戦するDNAが歴史の中に埋もれてしまわないよう、業界初のチャレンジを紹介するコーナーを提案しました。

平井 魅力的な提案でしたね。社員だけでなく社外の方にも配布する目的があったため、歴史や事実に基づいた話は紙の記念誌に落とし込み、裏話やもっとカジュアルな内容は、社員のみが閲覧可能なWeb版記念誌を作成し、イントラネット上に掲載することにしました。

落合 制作にあたって印象に残っていることはありますか?

平井 「大野屋ツアー」を開催したことです。距離の都合上、関西・東海には行けなかったのですが、取材・撮影のロケハンもかねて、神奈川、千葉、埼玉、東京にある事業所、いくつかの霊園にお二人をご案内しました。弊社の社員は仕事熱心で実直な人ばかり。社風を最大限に表現してもらうために、現場を実感していただきたいと思い企画しました。

石井 それぞれの場所にいる時間は短かったのですが、社員の方と言葉を交わす機会が多く、雰囲気や人柄を感じられました。その後、取材や撮影でお会いしたときも気さくに話しかけてくださり、温かい社風が伝わりました。私は、平井さんの「イントロの文章に、万華鏡のたとえ話を入れてはどうか」というアイデアが印象に残っています。80年という年月の中で時代が変わり、人が変わり、ニーズが変わる。しかし、大野屋様の軸となる「お客様を癒す仕事」という部分は変わらない。これを万華鏡にたとえて、くるくる回すと景色が変わるけれど、その景色を生み出す素材はまったく同じ。そんな内容でした。メールで送られてきたときには、その発想力に驚きましたね。

平井 夜中の三時に、自宅で思いついたんです(笑)アドバンドさんは社内のクリエイターと直接やり取りができるため相談しやすく、自分のアイデアも聞いてくださるので、一緒に作り上げているという感覚でした。

落合 単なる依頼主と制作担当という関係ではなく、パートナーという気持ちで仕事をしているため、そう言ってもらえるのは嬉しいです。私は、全員で集まって年表をつくったことが印象に残っています。平井さんが用意してくださったリストから、事業部ごとの出来事を付箋に書き、みんなでホワイトボードに向かってペタペタ張っていきました。年表を俯瞰して眺めながら膨らませるべき内容を選別することで、その後の制作でも大いに役立ちました。

平井 過去の稟議書や社内報から情報をかき集めて、リストをつくりました。このとき作った年表が、記念誌で表現した見開きページの年表のもとになっています。掲載内容を決めるとき、社内の意見調整が大変でした。社員にとって本当に有益な内容かどうかをひたすら考え、選別しましたね。

石井 年表に限らず、社内の意見をまとめ、情報を整理してからデータを提供していただけたことが、スムーズな制作につながったのだと思います。

平井 アドバンドさんも、「歴史・事業を伝えつつ、読まれる記念誌にする」という私たちとの共通認識を貫いて進行してくださいました。また、フットワークの軽さにも驚きました。メールや電話では伝わりにくい修正があるたびに、対面での打ち合わせをしてくださったため、要望を伝えやすかったです。

落合 記念誌は心に強く訴える表現が必要なツール。そのため大野屋様が伝えたいことを深く理解した上で、できるだけご要望に沿ったアウトプットをしたかったからです。ところで、記念誌は710日の式典の際に配布したそうですが、反響はいかがですか?

平井 社員の多くから「読んだよ」との声をいただいております。「見た」ではなく、「読んだ」だったことがコンセプトどおりで嬉しかったです。また、美術に造詣が深い相談役から、「表紙のデザインとイントロのコンセプトが素晴らしい」とお褒めの言葉をいただきました。予想以上の記念誌に仕上がり、非常に満足しています。


5分があっという間に感じるほどの疾走感
今後も、常識にとらわれない制作を期待します



石井 動画は、「記念誌のダイジェスト版」にしたいというご要望でしたね。制作では、理念をもとに事業がどう拡大したかを、具体的に伝えられるよう意識しました。また、章立てすることで区切りをつけ、単調にならないよう工夫。式典を盛り上げるお手伝いができる動画になったと思います。

平井 5分があっという間に感じるほど疾走感がある、かっこいい動画でした。本来は式典のためだけに依頼したのですが、これほどクオリティの高いものを1度使って終わりではもったいないなと思い、今後、採用の会社説明会やセミナーで利用することも検討しています。パネルは現在オフィスに飾られており、いまも注目を集めています。

落合 今後お取引を継続していく上で、改善して欲しい点や期待することはありますか?

平井 いい意味で常識にとらわれず、新しいものをつくってもらいたいなと思います。Web版記念誌はウラ話や暴露話を掲載する予定なので、私たちもワクワクしています(笑)

石井 紙で記念誌を発行した後Web版を作成するのは、当社も初めてのこと。通常、記念誌は一度読まれたら、その後は読まれにくいツールです。Web版を制作するからには、せっかくの記念誌を風化させないような工夫や仕掛けをし、長く愛されるコンテンツにしたいと思います。また、取材をする中でもページ数の都合上、記念誌に掲載しきれなかった話や、今後も社員で共有するべき話がたくさんありました。引き続き、クオリティの高い制作物を提案したいと思います。本日はありがとうございました。



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