自分たちも楽しみながら作る、
読者の興味をそそる広報誌
広報誌はお客様との接点を維持できるだけでなく、会社のイメージアップにもつながる有効なツールです。客先で自社の価値に自信を持ってアピールできるため、営業部員の意識向上にもつながります。しかし、旬のトレンドと、業界特有の専門的な切り口を兼ね備えた、読者にとって読みごたえのある企画を考えるのは簡単ではありません。そこで今回は、当社に10年以上、広報誌の制作をご発注いただいている、住協グループの石野様・増岡様にご登場いただき、制作を担当している松本・渡邊が、お客様に興味を持って読んでいただける広報誌が完成するまでのお話をお聞きします。
アンケートを活用しお客様の意見を集約、
社員の意識向上をはかる
渡邊 アドバンドに広報誌の制作を依頼された経緯をお聞かせください。
石野 2010年に会社案内の制作を依頼し、そこから取引が始まりました。その後一年ほどお付き合いはなかったのですが、アドバンドさんから「adLive」が届いたのをきっかけに、当社でも発行したいという声が挙がり、再度お声かけしました。他の制作会社が、会社案内や広告寄りの内容を提案するなか、アドバンドさんはお客様にとって「楽しい」情報を届けるという当社の意図をしっかりとくみ上げてくれたので、正式にお願いすることにしました。
松本 adLiveのおかげで、またご縁を持つことできたんですね。広報誌を発行する目的についても、くわしく伺えますか?
石野 住宅購入者に対してのアフターサービスの一環として、広報誌の発行を決めました。それまでは、各支店の営業とお客様との間でしかつながりがなかったので、会社とお客様との間でも関係をつづけるべきだと。今もその目的は変わっていません。
渡邊 毎号、誌面上のアンケートを通して、お客様との交流を深めているんですよね。
石野 発行直後は当社に対する厳しいご意見も多くいただいたので、その結果を集約し、全支店にフィードバックして、社員の意識向上を図りました。そのおかげか、苦情は徐々に減り、最近では、「もっとページ数を増やしてほしい」「こんな企画もやってください」といった、広報誌への前向きな要望や期待の言葉も増えています。広報誌を通して、お客様とのコミュニケーションが増えるのは、何より励みになります。お客様が抱えている当社への疑問に対し、Q&A方式で応える企画を誌面に設けるなど、意見の集約を図っています。
松本 特集記事については、当社が企画を提案していますが、ご満足いただけていますか?
増岡 毎号、アドバンドさんから5つほど案をいただくのですが、いつも当社の顧客層に合った良い企画を持ってきてくださるので助かっています。
松本 そう言っていただけて安心しました。広報誌の読者ターゲットはファミリー層、なかでも女性に設定しているので、その方々に響くような企画を事前に準備するようにしています。加えて、記事をきっかけに行動できるよう、企画が専門的になり過ぎないよう心がけています。
石野 時には要望を明確に言語化できない時もあるのですが、こちらの感覚的なお願いもしっかり理解してくださるのがありがたいですね。
松本 今後も心からご納得いただける企画を提案できるよう精進します。社会情勢やトレンドを踏まえた企画でないと、読者の興味を惹くことはできないので、日ごろからSNSや雑誌での情報収集は欠かさないようにしています。ところで私どもの対応についてはどうですか?
増岡 渡邊さんも松本さんも人柄がよく、いつも笑顔が絶えない和やかな雰囲気を作ってくださいます。年に1回の懇親会の場では、仕事と関係ない趣味の話で盛り上がり、毎回お腹が痛くなるくらい笑っています。
渡邊 懇親会のとき、石野さんと家が近所だということが発覚して、終了後は一緒に帰路につきました。女性4人で女子会のような和やかな雰囲気になるときも多いですよね。ただ、打ち合わせや取材など仕事の場では気を抜かず、失礼のない態度で臨むようにしています。万が一、取材対象者の方に不快な思いをさせてしまえば、企業様のご迷惑になります。常に、住協様の一員として取材をしているということを意識し、行動するようにしています。また、取材前には、下調べをしっかり行い、当日の担当者様の負担を減らせるよう心がけています。
増岡 実際、取材当日は段取りよく、スムーズに進めてくださるので助かっています。特集の取材は一日がかりになることが多いので、一緒にいて楽しいお二人と仕事ができて満足ですね。また、お二人とも同性で、年齢が近いので、訂正箇所やスケジュールの調整など、こちらの要望を気軽にお伝えできるのもありがたいです。
必要な企画を、必要な時期に
タイムリーな企画でお客様の暮らしをサポート
松本 特集の取材で、特に印象に残っている回はありますか。
石野 14号で取り上げたデイキャンプは、取材に行った中でも特に気に入っています。キャンプが流行っているから、と選んだ企画でしたが、前日までは増岡と「行くのは面倒だなあ」と話をしていて。でも、実際に取材に行ったらすごく楽しい(笑)取材班みんなで作った食事も美味しく、何よりも初めてのキャンプだったので新鮮でした。
松本 作っていただいたアヒージョ、とても美味しかったです。
石野 ありがとうございます。私たちは慣れないキャンプロケで疲れ果て、最後の方は休んでいたのですが、その間もアドバンドの皆さんは一生懸命に、撮影用のシャボン玉づくりの準備をしてくれて。どんな時でもしっかり仕事をこなしてくださるので、安心してお任せできます。
松本 キャンプ場でのアクティビティとして紹介した「巨大シャボン玉」ですね。取材前に、オフィスの近くの公園で、その場にいた子どもたちと一緒に練習したので、印象に残っています。ただ、事前に練習をしていたおかげで、当日きれいに写真に収めることができました。広報誌は他の制作物とちがい、大胆なテーマを扱えるので刺激になります。16号の企画で、オープンしてすぐの飯能にある北欧をテーマにした施設「メッツァビレッジ」に取材へ行ったのですが、施設を紹介するのは初めてだったので、撮影のディレクションにも気を遣いました。また、当日、寒さと強風の影響で撮影には苦戦しました。そんな中でも、カメラマンさんと協力して、建物や商品を満足のいく写真に収めることができたので、自信につながりました。今後、また施設を紹介することがあれば、この経験を活かしてスムーズな撮影ができると思います。
石野 もともとはカヌーに乗るはずだったのに、風が強くて断念したんですよね。それくらい過酷な現場でした。いつも私たちが取材のアポ取りをするのですが、内容に関してはアドバンドさんが主導してくれています。
松本 企画の構想段階では、メッツァビレッジの取材許可が下りるか分からなかったので、万が一に備えて代替案も用意していました。16号ではボツになった代替案ですが、打ち合わせで好評だったのと、以前からアンケートにてご要望があったので、18号で採用されることになりました。
増岡 パンの企画ですね。ベーカリーショップで買って食べるパンだけじゃなく、自分で作って食べるパンも紹介したのですが、読者にすごく好評でした。コロナの影響で休校中の方が多く、「自宅で子どもと一緒に作りました」というお声をたくさんいただきました。お客様にとってタイムリーな情報をお届けできました。
渡邊 採用されなかった企画の中にも、ブラッシュアップすれば、また違った観点で提供できるものもあるはずなので、今後も折を見て提案していければと思います。パンの特集以外にも、アンケート結果が良かった企画はありましたか?
石野 17号のカメラ特集です。行楽シーズン前に掲載することができたので、参考になったという声が多かったです。
松本 ご好評いただけたようで良かったです。カメラ特集でも、専門的になり過ぎないようには気をつけました。初心者の方でも、気軽に挑戦していただけるよう、カメラの設定などをくわしく掲載するのではなく、カメラの種類や特徴などの基礎知識を中心に、すぐに活かせるテクニックを紹介しました。プロの技術が必要なときにはカメラマンに依頼しますが、この企画では私たち4人がカメラを持ち、ベストショットを誌面に載せました。
増岡 アンケートに「今さら聞けないことを知ることができた」と書いてくださる方も多く、企画は成功したと思います。そういえば、カメラ特集の時、渡邊さんが素敵なお店を紹介してくれましたよね。
渡邊 うずら屋ですね! 学生時代から私のお気に入りだった、フランス産のうずらの卵を使った料理が楽しめるお店です。実はこのお店、学生時代に編集に関わっていた冊子に掲載したことがあって、もっと多くの人にも広まったらいいなとずっと思っていたんです。だから、実際にアポをとっていただき、記事として掲載した結果、お客様から好評だと知り、うれしかったです。何より、自分たちが楽しめることは、お客様にとっても楽しいことなんだと実感できたので、企画を考える上で大きな自信につながりました。
定期的なリニューアルで
お客様に長く愛される広報誌を制作
松本 2010年にお取引を始めて、10年近いお付き合いになりますが、アドバンドと長くお付き合いいただいている理由があればお聞かせください。
増岡 社員の人柄はもちろんのこと、何よりも結果を出してくれていることが大きいです。デザイナーやライターの方が直接対応をしてくれるので、誌面の制作や修正などの一連の対応がスムーズなのも助かっています。実際、社内では一度も発注先を変えようという話は出たことがないんです。
渡邊 もったいないお言葉をありがとうございます。今後お取引を継続する上で、改善して欲しい点や、期待する点はありますか?
石野 特にないですね。今の状態に満足しています。強いて挙げるなら、来年度くらいに誌面のリニューアルを考えているので、その打ち合わせにご協力いただきたいです。以前も、11号を発行する際に、アドバンドさんからリニューアルのご提案をいただいたんです。私は広報誌をよく知らず、マンネリ防止に改訂を行うという発想がなかったので、その節はご提案いただけて助かりました。今回も、前回同様、お客様の意見を参考に、よりよい冊子にしていければと思います。逆にアドバンドさんから今後についてご提案はありますか。
松本 当面の課題はリニューアルですね。お客様はもちろん、社員の方々にも、新鮮な気持ちで楽しんで読んでいただける広報誌にできればと。あとは、メディアミックスです。広報誌に掲載したお役立ち情報をWebサイトに流用し、訪問者を広く集め、会社の知名度や信頼度を向上させる。例えば、オウンドメディアの構築・支援など他の媒体でもお力になれると思います。本日はありがとうございました。