動画

企業の広告・広報において、動画は、印刷物・Webにつづく“第3のメディア”として注目されています。
視覚と聴覚の両方に訴えることで、短時間に圧倒的な情報量を伝達できるのが最大の特長。
通信技術の進歩により、老若男女を問わずあらゆるユーザーが気軽にアクセスできるのも大きな魅力です。
ここでは活用方法、トレンド、発注のポイントなど、動画制作に関するお役立ち情報をお伝えします。

SNS利用者の急増と
最近のトレンド

これまで、企業が発信する動画は、一部のB2C企業のマス広告を中心に活用されるくらいで、 B2B企業や中小・零細企業にとっては、決して費用対効果の高いメディアとはいえませんでした。
ところが、通信技術の進化による利用者の急拡大、動画の撮影・編集における機器の普及により、一般消費者の生活のなかで、急速に利用者のすそ野が拡大しています。

生まれながらのデジタルネイティブである「Z世代」にとって、動画を視聴するのは、もはや日常的なこと。
InstagramやTikTokなどSNSのほか、いまやGoogleに次ぐ検索エンジンといわれるYouTubeは、企業活動においても注目すべきメディアへと、大きく成長しました。さらに、5Gによる通信技術の進化、メタバースの登場などにより、視聴環境はますます多様化しています。

これらの動きのなか、昨今、動画のトレンドには大きく3つのトレンドがあります。
1点目は、作品の短縮化です。数十秒とか、長くても1~2分の長さが好まれる傾向にあり、日常生活の中で、空き時間や移動時間を利用して、気軽に視聴できる作品が望まれています。
2点目は、「ながら見」です。じっくり集中して観るよりも、別の作業をしながら楽しむ人が増えています。
3点目として、縦長サイズが急増していること。テレビやPCなど、従来のデバイスは横長が基本ですが、最近では、スマホを使って片手で観られる利便性が人気のようです。
新たに動画を制作する場合には、これらユーザーのおける属性ごとのトレンドを理解する必要があります。

メリット・デメリットと
活用シーン

動画の最大のメリットは、視覚と聴覚に訴えることができるため、多くの情報を短時間で伝えられること。
テレビCMを観てもわかるように、たった15秒の長さでも、密度の濃い情報を発信できます。
また、文章や写真よりも強いインパクトを与え、受け手の気持ちを動かしやすいメディアともいえます。

一方、これはデメリットにもなり得ます。動画は、いわば“諸刃の剣”ともいえるメディアです。
良くも悪くも増幅作用が大きいため、好印象なら一層、観た人を心地よく感じさせることができる一方、印象が悪ければその分、観た人の気持ちが遠のいてしまうという特徴があります。
そのため、「安かろう、悪かろう」にならないよう、クオリティには万全の注意を払う必要があります。

一般に、企業が動画を活用する場合、2つのシーンが想定できます。
1つはブランディング、もう1つはマーケティングです。

前者は、事業や商品、会社の歴史、特長・強みなどをわかりやすく伝える「会社紹介ムービー」のこと。
コーポレートサイト上への設置や、YouTubeチャンネルなどSNSでの配信が一般的ですが、最近では、テレビCMなどマスメディアを使ってイメージアップを図るB2B企業も増えています。

後者は、主に「商品紹介ムービー」を指し、製品やサービスの強みや特長はもちろん、コンセプトや開発者の想い、苦労したエピソード、社会貢献など、物語性のあるコンテンツを発信します。
さらに、「お客様の声」を動画で伝えるのも効果的。客観性が出て、見込客の安心感につながるからです。
これらは、LPへの掲載、商談でのプレゼンテーション、展示会やセミナーでの上映ほか、最近では、商業施設やタクシーの中で再生するデジタルサイネージで放映するなど、活用シーンは急増しています。

ビジュアル的な「美観」より、
コンテンツによる「成果」を

企業がつくる動画は、「アート」である必要はありません。
目的は、対象とするステークホルダーに対し、商品や企業としての等身大の価値を正しく伝えること。

つまり、ただ美意識を追求するのではなく、成果を得ることが重要なのは、他のメディアと変わりありません。
つまり、SNSで“バズる”ことをねらい、再生回数に一喜一憂するのではなく、問い合わせや資料請求、コーポレートサイトへの訪問数の増加など、コンバージョンを優先すべきです。

なお、企業として複数の動画をストックできれば、YouTubeチャンネルに登録すると管理が容易です。
動画は、観た人にインパクトを与えて記憶に残りやすく、短時間で伝わる効果的なメディア。
業界や業態、B2C・B2Bを問わず、制作する価値は十分にあります。

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冊子のみどころ

動画の効果的な活用法や
制作メリットがわかる!

利用者が急拡大している動画ですが、制作したことのない企業も多く、発展途上のメディアといえます。動画のトレンドや主な活用スタイルなど、必要な知識を網羅しています。

コンテンツ

02
はじめに
10
第1章
販促6つの基本 編
  • ①マーケティングとセールス
  • ②商品スペックと顧客メリット
  • ③お客様が知りたい2大コンテンツ
  • ④ウェブサイトはデジタル時代の「受け皿」
  • ⑤PULL型とPUSH型のちがい
  • ⑥B2Bの特徴と攻略法
26
第2章
戦略「販促の設計図」 編

事業活動を再定義する
基本的な考え方
商品/顧客を決める
「販促の設計図」をつくる
営業活動の流れ
顧客接点の手段

36
第3章
戦術「販促ツール」 編

ウェブと印刷物
セールスコピーライティングの重要性
ウェブの販促ツール
コーポレートサイト① 基本知識と全体像
コーポレートサイト② 改訂のヒント
Webマーケティング
かみの販促ツール
会社案内/営業カタログ
ニュースレター/広報誌
ダイレクトメール(郵送DM)

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