プロジェクト

紙、映像、さらには社員へのグッズまで
アドバンドにツールの制作を依頼する理由

世界的な大手総合スポーツ用品メーカーである、株式会社アシックス様。当社とのお付き合いは、店舗スタッフ向け教育ツールの制作から始まりました。その後当社では、社員の方へのプレゼントである似顔絵入りステンレスボトルや、シューズの販促も兼ねたラーニング動画など、さまざまなツールの制作に携わっています。今回は、各種ツールの制作を担当されている稗田様と崎山様にご登場いただき、初めて当社に発注を決めた時の経緯や制作中の出来事、さらに制作をご依頼いただく理由について伺いました。


2社の出会いは、教育ツールの制作
挿絵やコンテンツを工夫し世界中で読まれる小冊子に


鳥居 アシックス様と初めて一緒に制作したのは、店舗スタッフ用の教育ツールでしたね。

稗田 そうですね。制作した2016年当時は、直営店へのサポートが課題となっていました。世界各国で続々と店舗がオープンしたことにより、そこで働くスタッフの間でアシックスへの理解や接客のクオリティに差が生まれるようになったのです。そこで、スタッフ全体で意識を統一するための教育ツールの制作がスタートしました。全部で13巻の3冊あり、貴社には接客の基本を伝える3巻の制作を依頼しました。

森下 当社のことはどこで知ったのですか?

稗田 最初はWeb検索で見つけました。アドバンドさんはコーポレートサイト内の情報が整理されていて分かりやすく、制作事例も多く掲載されていたので、依頼した際のイメージがつかみやすかったのを覚えています。

森下 私たちはアシックス様からお問い合わせがあったと聞いて、最初はかなり驚いていました。最終的に、どんな点が決め手となりご発注をいただいたのでしょうか?

稗田 実際にお会いしてお話を聞く中で、良い意味でイメージ通りだったからです。こちらが思い描いているものを実現してくれそうな期待感が持てました。また、社員の中に接客経験のある方がいらっしゃったのもポイントでしたね。

鳥居 ありがとうございます。ただ、こちらも制作メンバー全員が接客経験者ではなかったので、みんなで本屋に足を運び、接客の本を買い集めて学習。その上でコンテンツを提案しました。提案の際には、数字を使って心理学の定説を伝えるページや、各国で働くスタッフの声を掲載するコーナーも盛り込みました。

稗田 どちらのコンテンツも、スタッフからは好評ですね。「数字的な根拠があると納得がしやすく、日々の接客にも取り入れられた」「違う国のスタッフの顔やコメントを見て、グローバルなブランドで働いている実感を持つことができた」というコメントをいただきました。また、ミステリーショッパーを各国の店舗で実施し、その結果を冊子に掲載したことで、お互いの様子も共有。他店舗の取り組みをヒントにして、日々の業務に活かしているようです。冊子の中では挿絵としてピクトグラムを使用しているのですが、そのアイデアは鳥居さんからいただきましたよね。

鳥居 「日本企業であるアイデンティティを表現したい」というご要望があったので、1964年の国際的なスポーツ大会を機に広まったピクトグラムをご提案しました。世界中のスタッフに見ていただく冊子なので、パラパラとページをめくるだけで何を説明しているのかが分かるよう、意識して制作を進めましたね。

森下 世界中の方に読まれる冊子、という点では、英語版の制作で少し悩みました。日本語よりも英語のほうが、文字数が多くなる傾向にあります。そのため、日本語の状態でかっちりとレイアウトしてしまうと、英語に対応できなくなってしまう。ちょうどいいバランスのところを探るのが大変でしたが、最終的にはどちらも形になってホッとしました。


教育ツールの事例はこちら



社員へのプレゼントとして作った、
似顔絵入りステンレスボトルが高評価


鳥居 教育ツール納品後もいろいろとご依頼をいただきましたが、その中にはステンレスボトルの制作もありましたね。

稗田 私たちが所属する部署のオフィスが神戸から東京へ移転した際、「スタッフのモチベーションを上げるために何かしたい」と上司に言われました。その時思い浮かんだのが、自分たちの似顔絵入りのグッズ。そして、教育ツールを制作する中でイラストレーターとやり取りしていた鳥居さんが頭に浮かびました。「似顔絵が描ける方はいますか?」と聞いたら「大丈夫です!」とお返事をいただいたので、お願いすることにしたんです。ただ、その時点では具体的に何を作るかは決まっていなくて……。いろいろとご相談しながら、最終的にオフィスでも使えるものということで、ステンレスボトルになりました。

崎山 みんな気に入っていて、会社に置いておいてお茶や水を入れたりして使っています。データもいただいたので、会社のメール用アイコンにしている人もいますよ。

鳥居 愛着を持って使っていただけて嬉しいです!



単なる販促動画でとどまるのではなく
“選択を支援する”動画の制作を決定


森下 その後、これまでとはまた異なるツールである動画制作のお話をいただきました。そもそも、なぜ動画を制作しようと思ったのですか?

崎山 私たちの主力商品であるGEL-KAYANO™シリーズの販促のためです。GEL-KAYANO™シリーズといえば、発売してから26年もの間、ずっとランナーの方に愛していただいているブランド。2018年の25周年に合わせて大々的なキャンペーンを行ったため、その翌年は大きく取り上げる予定はありませんでした。ただ、直営店としては、人気のあるブランドなので引き続き全面的に打ち出していきたいとのこと。そこで、GEL-KAYANO™シリーズを選ぶうえでポイントとなる「プロネーション※」を説明する動画を制作し、販促をサポートしようと考え、エージェンシーを探していたんです。

鳥居 ちょうどその頃、当社はコーポレートサイトをリニューアルして、トップページには動画を大きく使用したレイアウトに変更しました。稗田さんにもリニューアルをお知らせしたところ、すぐに電話が来て「動画もできるんですか?」と聞かれたのを覚えています。

稗田 ぴったりのタイミングでしたね。アドバンドさんは教育ツールやステンレスボトルを制作していただいた実績があり、そのどちらも社内で好評だったので「この冊子やボトルを制作してくれた会社に依頼します!」と伝えやすかったです。お願いした動画は、もともとは販促のための情報提供という意味合いが強かったのですが、鳥居さんからは「顧客育成の観点から動画を制作しましょう」とご提案いただきました。

鳥居 ランナーが自分に最適な商品を選ぶには、正しい知識が必要です。そして、アシックス様には「快適なランニングを実現するために、身体に合うものを選んでほしい」という想いがあります。だから、販促のための情報提供で終わるのではなく、さまざまなラーニングツールを展開して知識やノウハウを伝え続けることでアシックス様のブランド向上に繋げようと考えたのです。まずはラーニングツール全般を取りまとめる「Choose well. Run well.」というコンセプトを策定。そして、そのコンセプトに紐づくひとつのツールとして、動画を制作することをご提案しました。

崎山 ラーニングツールに関しては「言われてみれば、確かにそういうものも必要だね」と社内でも話題になりました。マーケティングのストーリーや商品の機能をただ語るのではなく、あくまでお客様に知識をお伝えしながら購入を後押しできるような動画はこれまでなかったので、新たな試みとして制作することになったのです。

※プロネーション…走行時に着地した際、足にかかる衝撃を分散させる動きのこと。オーバープロネーションとアンダープロネーションに分類される。



人間本来の癖であるプロネーションの魅せ方に苦慮
今後の展開も考え、ロゴの表現方法にも工夫


森下 制作中は、あらかじめ決められている長さに収めるのが難しかったですね。プロネーションというものを分かりやすく伝えようと思うと、どうしても長くなってしまって……。また、プロネーションの種類の違いが見えるように撮影するのも大変でした。

崎山 本来は人間が持っている“癖”なので、それを持っているモデルを見つけ出すのは至難の業。複数名にお願いして、何回もトレッドミル(ランニングマシーン)上を走ってもらいました。ただ、撮影自体は全体的にスムーズに進行し、ほぼスケジュール通りに終えられてホッとしましたね。

鳥居 編集段階では今後のラーニングツールの展開も意識しています。例えば動画冒頭にコンセプトの「Choose well. Run well.」を出してラーニング動画であることがすぐ分かるようにしたり、冊子にした時でも一体感を出せるようなデザインにしていたりと、キャンペーン全体のブランディングを踏まえて制作しました。

稗田 完成した動画はさっそく直営店と社内で共有したのですが、どちらからもとても反響がありました。最初に制作していただいたのは英語版のみでしたが、日本のチームからも「この動画を使いたい」と要望があり、急きょ日本語版もお願いすることに。当社の研究部門であるスポーツ工学研究所からの評判も良く、今後も継続してラーニング動画を制作していきたいと思っています。


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プラスαの提案で「2を15に」
今後も悩みを解決するツールの提案を期待


森下 当社について、総合的にどんなところを評価していただいていますか?

稗田 日ごろから感じているのは、「アドバンドさんは2を伝えると15にして返してくれる」ということです。アドバンドさんは私たちがお伝えする情報の真意を汲み取ってしっかりと形にしてくださっていると思います。言葉で言い表せなかったニュアンスの部分まで反映してご提案いただけるので、かゆいところに手が届くような気持ちです。また、制作していただいたツールがどれもとても好評で、次に依頼する時も安心してお声がけできますね。

崎山 アドバンドさんは、こちらの話にしっかりと耳を傾けてくださる印象が強いです。私たちが何に困っているのか、その状況を踏まえたうえで適切な提案をいただけるので、一緒に仕事がしやすいですね。加えて、私たちが本当は考えるべきだけれども見えていない部分に気づいてくださるのも有難いです。これからも当社が抱えている悩みを解消するのに必要な、さまざまなツールのご提案をお待ちしています。

森下 ありがとうございます! 私たちとしては、コンテンツを考える企画の部分から制作に携われることがとてもやりがいに感じており、いつも楽しんで臨めています。難易度は高いですが、形になった時の喜びも大きいので、これからも頼りにしていただけたらと思っています。ただ単にデザインをするだけではなく、アシックス様の課題を根本から解決できるようなコンテンツ制作からお手伝いしていけるよう、これからも努力します。

鳥居 お話を伺う中で、私たちが強みとしている部分も評価していただけて、嬉しく思っています。ひと口にデザインといっても単にモノを制作するだけではなく、全体のテーマやツール展開からデザイン的な視点で提案できるような会社を目指しています。「2を伝えると15にして返してもらえる」というお話もありましたが、今後もプラスαのご提案をしながら費用対効果の高いツールを作っていきたいと思います。引き続き、よろしくお願いいたします。本日はありがとうございました!


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